おかもとかのこ
大正〜昭和
岡本かの子(1889年3月1日-1939年2月18日)は、東京出身の大正・昭和期の小説家、歌人、仏教研究家である。若い頃は新詩社に参加し歌集『かろきねたみ』を発表した後、夫漫画家岡本一平と結婚し芸術家岡本太郎を生んだ。1936年に芥川龍之介をモデルにした短編『鶴は病みき』で文壇デビューし、その後も耽美的な作品を多数発表。仏教への関心が深まり、精神性と美意識を結びつけた独自の文学世界を築いた。
代表作
かやの生立
かやのおいたち
初出:「解放」1919(大正8)年12月号
ひばりの子
ひばりのこ
初出:「良友」コドモ社、1920(大正9)年4月号
岡本一平論
おかもといっぺいろん
――親の前で祈祷
初出:「中央美術」1921(大正10)年2月号
トシオの見たもの
トシオのみたもの
初出:「朝日新聞」1921(大正10)年4月21日~30日
ひとりのにんげんさんの感想
作者は、経歴を見る限り人生の辛苦を舐めた人と思えるが、それでも肯定的な人間観を持っているように見受けられる。 宗教の力であろうか。
動かぬ女
うごかぬおんな
初出:「国民新聞」1921(大正10)年1月7日
阿波のケンさん36さんの感想
主人公と汽車で一緒になった紳士一家の観察記。伊豆の明るい日差しの中の印象だ。作者は自分の過去をその一家に見いだしていた様に思われる。
山茶花
さざんか
初出:「時事新報」1922(大正11)年1月2日
まりりんもんろさんの感想
夫婦のかたちというのは人それぞれでぁる この夫がいたからかの子がかの子であるのだうう
病房にたわむ花
びょうぼうにたわむはな
初出:「女性改造」1924(大正13)年4月号
桜
さくら
初出:「中央公論」1924(大正13)年4月号
19双之川喜41さんの感想
桜花は 命を懸(か)けて 咲いているので かの子も 命 いっぱいに 花と 対峙(たいじ)するという。気楽な 感じで 咲き誇る 花としては そんな 目で 見られたりすると なんとなく こそばゆい かもしれないと 感じた。
花子
はなこ
初出:「週刊朝日」1924(大正13)年9月28日
夢の中では 一郎は 肥えた つくしんぼうに 二郎は つばなに 美代子は れんげ草に 静子は たんぽぽに 変わって いました。花子は 朝 目が覚めると (よんべの夢 あっちへ行け)と かけだしました。顔洗所とか 裳裾(もすそ)とか 難しい 表現が ありますけど 擬人化ならぬ 擬植物化は 上手く いったようです。ほぼ 平易なので 読み聞かせにも 役立ちそうですね。
新時代女性問答
しんじだいじょせいもんどう
初出:「新潮」1925(大正14)年9月号
好い手紙
よいてがみ
初出:「女性」1925(大正14)年8月号
艚埜臚羇1941さんの感想
夫を 称賛する 手紙が 一方的に 数度 送られてきた。 それに 気づいた 妻は 前の 夫の 弟を ここまで 磨き上げたのは 妻である 自分だから むしろ 誇るべきである とする。悔し紛れ ではなく まじで 言い放つ ところが なんとも 可笑しいと想った。
阿難と呪術師の娘
あなんとじゅじゅつしのむすめ
初出:「読売新聞」1928(昭和3)年5月6日~6月19日
愛に躓(つまづ)くものは 愛に立ち直る そんな ことが 有るのだろうか。なかなか 立ち直れない人のほうが 良くあること と感じた。
家庭愛増進術
かていあいぞうしんじゅつ
――型でなしに
初出:「婦人画報」1929(昭和4)年3月号
YELLOWテントマンさんの感想
参考にさせていただきます。
智慧に埋れて
ちえにうもれて
初出:「令女界」1929(昭和4)年6月号
雪
ゆき
初出:「改造」1932(昭和7)年6月
売春婦リゼット
ばいしゅんふリゼット
初出:「三田文学」1932(昭和7)年8月号
吉田萌梨001さんの感想
退廃的なパリの一時が手に取るように目の前に現れます。生きるのに必死な人々。
ミス・マシュウの新職業
ミス・マシュウのしんしょくぎょう
オペラの辻
オペラのつじ
初出:「婦人サロン」1932(昭和7)年5月号
オペラの帰途
オペラのきと
初出:「令女界」1932(昭和7)年9月号
cdd6f53e9284さんの感想
もし、そういうものがあるとすれば、これは、いわゆる「ナンパ小説」。考えてみれば、そういうジャンルがあっても面白いかも。いかにも吉行淳之介が得意にしそうな前振り。しかも、ここには、吉行好みの母子の肉親を超えた妖しい相姦関係をさえ邪推させる余地も残されている。小説自体としては稚拙だが、岡本かの子には、芥川龍之介の代筆説がまことしやかにささやかれたことを思えば、味わいもヒトシオといえよう。
街の尼僧の話
まちのにそうのはなし
初出:「婦女界」1932(昭和7)年6月号