青空文庫

「金魚撩乱」の感想

金魚撩乱

きんぎょりょうらん

季節の移ろい恋愛観の相対化芸術家描写都市の異化叙情的憂鬱静謐

書き出し

今日も復一はようやく変色し始めた仔魚を一匹二匹と皿に掬い上げ、熱心に拡大鏡で眺めていたが、今年もまた失敗か——今年もまた望み通りの金魚はついに出来そうもない。そう呟いて復一は皿と拡大鏡とを縁側に抛り出し、無表情のまま仰向けにどたりとねた。縁から見るこの谷窪の新緑は今が盛りだった。木の葉ともいえない華やかさで、梢は新緑を基調とした紅茶系統からやや紫がかった若葉の五色の染め分けを振り捌いている。それが

2020/02/21

cc13bce41df3さんの感想

金魚好きにはたまらないお話でした

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