一枚の切符
いちまいのきっぷ
初出:「新青年」博文館、1923(大正12)年7月
約36分
a77873d2807eさんの感想
6年後にいまさらですが、トップレビューの意見、そういう疑問点も含めての「推理」というもののトリッキーさ、危うさを最後に左右田に語らせていると思う。
石(庭石ではないと思うが)の件指摘すれば、左右田も「そうだよ」といいそう笑
青空文庫で乱歩作品を読み進めて以来、江戸川乱歩という作家に驚かされっぱなしですが、
この作品も特に最後の一文は効いている、洒落ていると思います。
追記
書いていてちょっと恐くなったのですが、
たしかに、石で足痕を深くするトリックは、中途半端ですよね。
ホームズだったら足痕の深さを計測すると思っていたのでした。人1人抱えてどれ位深くなるか。
そして、病身の女性が自分ほどの重さの石を抱え歩く事はまず不可能だ。
ならば、博士の靴を履いて手ごろな石を抱えていったのが夫人だとしても、それは例えば列車でも脱線させて博士の名声を落とそうとでもいう程度の企みだったかもしれない。
そして、完全犯罪は、左右田が再三称揚する程の最優秀頭脳の博士が遂行したとするならば。
そして暗に左右田はそれを示唆しているとするならば…
それが一番恐いミステリーだなと思いました…