地球図
ちきゅうず
初出:「新潮 第三十二年第十二号」1935(昭和10)年12月1日
約18分
81ed64519fcfさんの感想
この話に登場する宝永5年は西暦1708年だそうで、バテレン追放令が出た1500年代終わりからはかなりの年月が経ち、隠れキリシタンの処刑もまだ尾を引く頃が舞台のようです。ある1人のキリシタンは伝道のために日本に訪れ、そして捕まります。役人との問答の中で、当時の日本が知り得ない異国の風景や文化などを語りますが…?というもの。異教にはさほど興味がないもののやはり語られる見知らぬ物事は無視できないというのが鮮やかですね。もちろんこれは実際にそれを見た者の記述ではありませんが、そのようなリアルさをもって書かれています。著名な過去の作家による大河ドラマのようでワクワクしてしまいました。ありがとう太宰治