やだつせこ
旅役者の妻より
たびやくしゃのつまより
初出:「文学界」1934(昭和9)年8月号
19双之川喜41さんの感想
美男子の 旅芸人の 妻からの 無心の手紙であるけど 夫が男妾に なってしまい 許してくれと 仰山な格好で泣き崩れるのに 妻は 芝居は家では沢山だと 啖呵を切る あたりが 何とも面白いと感じた。
凍雲
とううん
初出:「婦人文芸」1934(昭和9)年6月号
金の貸し借りの 縺(もつ)れから 身重の娘を 婚家から 無理に 実家に 引き上げてしまうので 残された夫は 様々な手を打つけど うまくいかず 最後は 夫は 乳飲み子を 押し付けられてしまうのである。 村人の描写が 巧みであると感じた。
父
ちち
初出:「日暦」1935(昭和10)年11月号
神楽坂
かぐらざか
初出:「人民文庫」1936(昭和11)年3月号
a774bf3ba7f9さんの感想
昭和初期だろうか。小学生の頃のことが書かれているからそうだろう。新しい時代と、旧態然とした時代の狭間に生きる女性たちの切ないこころの揺れが見事に表れている。
女心拾遺
おんなごころしゅうい
初出:「文学界」1936(昭和11)年12月号
痀女抄録
くじょしょうろく
初出:「改造」1939(昭和14)年7月号
鴻ノ巣女房
こうのすにょうぼう
初出:「文芸」1941(昭和16)年10月号
f14226bcf163さんの感想
素朴な勤労婦人の生涯を、描いたものとして、読みました。母親の慈愛とは、このようなものだと感じ胸に、響いてきました。
茶粥の記
ちゃがゆのき
初出:「改造」1941(昭和16)年2月号
b53e79cfe52cさんの感想
小津安二郎の映画の世界に迷い込んだ感じ、昭和初期の茶の間の風景が目に浮かびます。主人公の夫の食通のウソ加減には驚かされますね。案外今のテレビ界にもいるかも? 作者は川端康成が女優に推薦した程の美女、一読の価値あり!
万年青
おもと
初出:「婦人日本」毎日新聞社、1942(昭和17)年
艚埜臚羇1941さんの感想
隠居が 死んだら 皆は なにが 欲しいかねと 聞いてみた。屋敷と 伊東の別荘。一生暮らせるだけの金。吉祥寺の 土地。株。孫の福子は 見張っ眼を 涙で 一杯にしたという。不覚にも もらい泣き しそうな 話し ではあると 感じた。
反逆
はんぎゃく
初出:不明
貧しい一庶民の婦人の切実な悩みに、つけこんだ聖職者の偽善 欺瞞残酷さ 人間性のかけらもないすがたに、強い憤りをおぼえました。また時代のもっている暗さを、感じました。
罠を跳び越える女
わなをとびこえるおんな
上司から 思想上の問題でたしなめられて 会社を辞めていく女事務員の話であるけど 詩味があるわけではない。 当時の 会社の様子は かろうじて 興味を引くと感じた。