青空文庫

「万年青」の感想

万年青

おもと

初出:「婦人日本」毎日新聞社、1942(昭和17)年

書き出し

福子は笑い上戸で通っていた。睫毛のふかいパッチリと見開いた丸っこい眼が、みるみる三日月になってクツクツと笑いだす。そばにいるものまで、つい、つりこまれて笑い出す始末だった。「まあ、福子さんたら、何がそんなに可笑しいの?」つりこまれて一緒に笑い出した友だちが、しまいにはおなかを痛くして、わけもなしに肚を立てて、こう恨みがましく福子を責めることさえあった。笑うまいと力んで口を固く結んでいても、しぜん、

2025/07/12

艚埜臚羇1941さんの感想

  隠居が 死んだら 皆は なにが 欲しいかねと 聞いてみた。屋敷と 伊東の別荘。一生暮らせるだけの金。吉祥寺の 土地。株。孫の福子は 見張っ眼を 涙で 一杯にしたという。不覚にも もらい泣き しそうな 話し ではあると 感じた。

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