青空文庫

「少女」の感想

少女

しょうじょ

渡辺14
内省恋愛観の相対化文壇交友都市の異化叙情的回顧的静謐

書き出し

井深君という青年が赤坂の溜池通りを散歩している。これは一昔若しくはもっと古い話である。今時の世の中にこんな種類の青年を考えることはあまりふさわしくない。中山帽子をかぶって、縁とりのモオニング・コートを着て、太い籐の洋杖を持って、そして口にはダンヒルのマドロス・パイプを銜えている。これが井深君の散歩姿である。井深君は銀座の散歩の続きか、或は活動写真を見た帰りか何かで、その春の夕暮れ時、あの物静かな通

2020/11/07

19双之川喜41さんの感想

 出だしは 軽妙でも 読後は 深いと 思わせる。 街で 見かけた 憧れの 少女らしき人は 無銭飲食をして 騒ぎとなる。 何かに 憧れていても 憧れの対象を よくみてないことはあると感じた。

2018/02/02

ec538f32331eさんの感想

主人公の井深は、モダニズムに傾倒していた渡辺温自身、少女は温がずっと愛していて結婚まで考えていたという女優の及川道子 が モデルとなっているのか。現実と幻想の重複した不思議な世界に引き込まれる魅力的な短編。

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