青空文庫

「瓢作り」の感想

瓢作り

ひさごづくり

季節の移ろい自然と人間の冥通農村の生活叙情的静謐

書き出し

今年私は瓢作りを楽しみに、毎朝起きるとすぐ畠へ出てゆく。まづ門傍のポプラの枝へはひ登つて、ぶらりと下がつてゐる大瓢が一つ。これはまるでくくりのない、丁度貧乏徳利みたいにそこ肥りのした奴。私がこないだ虚子先生にお目にかかりに別府迄行つてきて、汗の単帯をときすてるとすぐ見に行つたら、ほんの二日の間に見違へるほど快よくまつ青く太つてゐた。あんまりのつぺりとくくりがないので一体瓢箪だらうか白瓜か、もしくは

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