青空文庫

「印度更紗」の感想

印度更紗

インドさらさ

初出:「中央公論」1912(大正元)年11月

鏡花53
奇人描写孤絶異国情緒叙情的幽玄怪奇

書き出し

一「鸚鵡さん、しばらくね……」と眞紅へ、ほんのりと霞をかけて、新しい火の※と移る、棟瓦が夕舂日を噛んだ状なる瓦斯暖爐の前へ、長椅子を斜に、ト裳を床。上草履の爪前細く※娜に腰を掛けた、年若き夫人が、博多の伊達卷した平常着に、お召の紺の雨絣の羽織ばかり、繕はず、等閑に引被けた、其の姿は、敷詰めた絨氈の浮出でた綾もなく、袖を投げた椅子の手の、緑の深《ふか

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