青空文庫

「みちのく」の感想

みちのく

みちのく

初出:「雄弁」1938(昭和13)年9月

下町風土回顧的奇人描写叙情的静謐

書き出し

桐の花の咲く時分であった。私は東北のSという城下町の表通りから二側目の町並を歩いていた。案内する人は土地の有志三四名と宿屋の番頭であった。一行はいま私が講演した会場の寺院の山門を出て、町の名所となっている大河に臨み城跡の山へ向うところである。その山は青葉に包まれて昼も杜鵑が鳴くという話である。私はいつも講演のあとで覚える、もっと話し続けたいような、また一役済ましてほっとしたような——緊張の脱け切ら

2024/06/16

8eb05d040692さんの感想

切ない話だけど読後は良かった

2022/01/25

阿波のケンさん36さんの感想

本当の話では無かろうが心のキレイな女性が白痴だが心根の良い年下の青年を一生に渡り労る心で待ち続けるピュアなお話。

2019/11/15

六花亭四号さんの感想

白痴の少年のどこまでも純粋な気持ちに胸を打たれた。人は欲深いものを嫌うが、一途で純粋な欲に対しては切なくいじらしい気持ちになる。当時としては珍しく毅然として自分を通した女性、蘭子と共に私も四郎を待ってもいいと思った。二人が再会したらよくできたハッピーエンドだが、再会しないことにより余情漂う作品となった。 岡本かの子はあまり好きではないが、この作品は個人的に好みである。

2019/01/16

5173c54655b2さんの感想

とても美しい描写と文章で、心が癒やされました。仙台に講演で来られた時、今では商売繁盛の神様のように言われている「仙台四郎」の噂に出会い、聞き伝えされながら、この作品に書かれたというのは、とても有り難いことだなあ、と思いました。

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