青空文庫

「45回転の夏」の感想

45回転の夏

よんじゅうごかいてんのなつ

第1章 ローラーコースター、1966年

だいいっしょう ローラーコースター、せんきゅうひゃくろくじゅうろくねん

初出:「45回転の夏」新潮社、1994(平成6)年7月20日

鶴岡雄二336
少年の日常時代背景音楽への憧憬回顧的期待軽妙

書き出し

1すべては、そういうぐあいにはじまった馬鹿げているけれど、ほんとうなんだバス・ストップホリーズ高圧線の鉄塔が立つ山のむこうは、もう鎌倉市なのだが、県道の両側は横浜市の南端になる。入寮の日、滝口慶一は、県道から入る校舎への坂道の途中で、畑をはさんだむこうにある、竹が生いしげった小高い丘の下から、煙が立ちのぼっているのを見た。車を運転していた父親は、あれは炭焼きだな、と呆れたようにいった。たしかに、海

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