青空文庫

「花の咲く比」の感想

花の咲く比

はなのさくころ

下町風土奇人描写孤絶叙情的怪奇

書き出し

暖かな春の夜で、濃い月の光が霞のかかったように四辺の風物を照らしていた。江戸川縁に住む小身者の壮い侍は、本郷の親類の許まで往って、其処で酒を振舞われたので、好い気もちになって帰って来た。夜はかなりに更けていたが、彼は独身者で、家には彼を待っている者もないので、急いで帰る必要もなかった。彼はゆっくりと歩きながら、たまに仲間に提灯を持たした女などが擦れ違うと揮り返って見た。伝通院の前では町家の女が母親

2023/08/21

小猿さんの感想

死んだ人間は何もできないが、生きている人間は、死んだ人間が、色々なことをすると、信じられている。それが怖いね。

2020/11/27

19双之川喜41さんの感想

 重罪を犯した遊女が  刑の 執行を 桜の花が咲くまで 待ってくれと言うので その通りにしたけれど 未練が残ったらしく 若い独身の侍の家に 現れる。 侍は女に  何かしたわけでもないのに  そんなふうになってしまうなんて  いくら妖しの物語でも  理不尽だと思ってしまった。

2019/02/23

0b83909b95bfさんの感想

独身の若侍がトントン拍子に美女とイイ関係になり、実は妖しであったというお約束のストーリーだが、救いの無い結末が何とも言えない余韻をひく。文章が美しいだけに怖さが引き立つ。

2016/10/31

652a80165a76さんの感想

桜の下で会った女助けて関係を持ったが、女はなかなか起きて来ない。確かめるとそれは死罪になった女の首であった。 そのまま男は発狂してしまう。 物語だから読めるけど実際に朝起きて、恋人や妻が血だらけの首だけになってたらかなり怖い!

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