青空文庫

「ひょっとこ」の感想

ひょっとこ

ひょっとこ

初出:「帝国文学」1915(大正4)年4月

下町風土奇人描写自己認識叙情的怪奇

書き出し

吾妻橋の欄干によって、人が大ぜい立っている。時々巡査が来て小言を云うが、すぐまた元のように人山が出来てしまう。皆、この橋の下を通る花見の船を見に、立っているのである。船は川下から、一二艘ずつ、引き潮の川を上って来る。大抵は伝馬に帆木綿の天井を張って、そのまわりに紅白のだんだらの幕をさげている。そして、舳には、旗を立てたり古風な幟を立てたりしている。中にいる人間は、皆酔っているらしい。幕の間から、お

2025/07/27

艚埜臚羇1941さんの感想

  宴会の 座持ちの 上手い 男の 最期の 言葉は (面を 取ってくれ) だった。この 小品を 読んで 身につまされる 向きは 少なからず いるだろう。面を 取っても 取っても 次々と さらに 仮の 下地が 現れる。哀愁感が 漂う。 何気なく 書かれた ようには 見えるけど 綿密に 計算された 才気あふれる 作品と 想った 。

2020/08/01

19双之川喜41さんの感想

 花見船で 面をかぶって 踊りをしている 男が 海苔巻きや 卵が おいてある 赤ゲットに 倒れ込み そのまま 脳溢血で 亡くなった。虚言癖があり 酒が やめられない男は 日頃 虚実の どちらが 本当の 自分なのかと 考え込むことは あった。男の最期の言葉は 面を取ってくれであった 。身につまされると 感じた。

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