青空文庫

「牛鍋」の感想

牛鍋

ぎゅうなべ

初出:「心の花」1910(明治43)年1月

鴎外5
下層階級の描写家族不和死の受容貧困叙情的孤絶憂鬱

書き出し

鍋はぐつぐつ煮える。牛肉の紅は男のすばしこい箸で反される。白くなった方が上になる。斜に薄く切られた、ざくと云う名の葱は、白い処が段々に黄いろくなって、褐色の汁の中へ沈む。箸のすばしこい男は、三十前後であろう。晴着らしい印半纏を着ている。傍に折鞄が置いてある。酒を飲んでは肉を反す。肉を反しては酒を飲む。酒を注いで遣る女がある。男と同年位であろう。黒繻子の半衿の掛かった、縞の綿入に、余所行の前掛をして

2025/08/11

艚埜臚羇1941さんの感想

  多分 すき焼きの 肉に 女の子が 箸を つけると それはまだ 煮えてないと 言い くちにはこぶのを 阻止する 叔父さん。その 肉は やがて 叔父さんの 戦利品となり 腹に収まる。昔は よく 見かけた 街中での 貴重な 牛肉の 争奪戦であった。

2018/12/08

b25b0bd2dcfbさんの感想

同じく資料として。 食べ物を争う男とその親友の娘。子どもに何か食べさせることが好きな親や祖父母は多いが、本当にいいものだけはこっそり自分だけで食べる大人も多いことを連想するなど。そんなもんです。

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