青空文庫

「陰火」の感想

陰火

いんか

初出:「文藝雑誌 第一巻第四号」1936(昭和11)年4月1日

太宰35
内省古典の翻案死の受容自己認識叙情的回顧的静謐

書き出し

誕生二十五の春、そのひしがたの由緒ありげな學帽を、たくさんの希望者の中でとくにへどもどまごつきながら願ひ出たひとりの新入生へ、くれてやつて、歸郷した。鷹の羽の定紋うつた輕い幌馬車は、若い主人を乘せて、停車場から三里のみちを一散にはしつた。からころと車輪が鳴る、馬具のはためき、馭者の叱咤、蹄鐵のにぶい響、それらにまじつて、ひばりの聲がいくども聞えた。北の國では、春になつても雪があつた。道だけは一筋く

2020/05/16

D@梟さんの感想

「誕生」「紙の鶴」「水車」「尼」の四つの短編。「紙の鶴」がよかった。 男が妻の秘密を次々に知って困惑しながら抱擁し、孤独を感じ、おしゃべりを求める、それは女ではなく男の友人でなくてはならない。 この時代にツイッターでもあったら良かったのに笑

2019/11/03

19双之川喜41さんの感想

 「尼」を 推す。 添い寝をするけど いつもの太宰のような展開ではなく メルヘン風で  二寸人形になった尼の 墨染めの衣の裾を 軽く吹くというくだりがよいと 思った。

2016/02/04

57372d909518さんの感想

気持ちがほっこりし、とても良かった。太宰作品のお気に入りの一つになりました。

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