青空文庫

「槍が岳に登った記」の感想

槍が岳に登った記

やりがたけにのぼったき

初出:「芥川龍之介全集 別冊」岩波書店、1929(昭和4)年2月

孤絶文明開化静謐叙情的

書き出し

赤沢雑木の暗い林を出ると案内者がここが赤沢ですと言った。暑さと疲れとで目のくらみかかった自分は今まで下ばかり見て歩いていた。じめじめした苔の間に鷺草のような小さな紫の花がさいていたのは知っている。熊笹の折りかさなった中に兎の糞の白くころがっていたのは知っている。けれどもいったい林の中を通ってるんだか、やぶの中をくぐっているんだかはさっぱり見当がつかなかった。ただむやみに、岩だらけの路を登って来たの

2022/04/17

19双之川喜41さんの感想

 貝塚から出る 黒曜石の 鏃(矢じり)のような 形をしたのは 槍ヶ岳という。七日の月の 黄色い光が 寂しかった。芥川は しんとした  あたりの静寂に 死の思いを 感じる。天地の 境い目に 臨み 創作の 意欲を かきたてられた かもしれないと 思ったりした。

2022/01/30

阿波のケンさん36さんの感想

芥川龍之介が槍ヶ岳に登っていた。スゴイ。今より自然が何倍も怖かった時代、槍ヶ岳は岩の洪水と表現している。雷鳥は奇な鳥と見なしていたと思われる。

1 / 0