青空文庫

「空知川の岸辺」の感想

空知川の岸辺

そらちがわのきしべ

孤絶文明開化静謐憂鬱

書き出し

一余が札幌に滞在したのは五日間である、僅に五日間ではあるが余は此間に北海道を愛するの情を幾倍したのである。我国本土の中でも中国の如き、人口稠密の地に成長して山をも野をも人間の力で平げ尽したる光景を見慣れたる余にありては、東北の原野すら既に我自然に帰依したるの情を動かしたるに、北海道を見るに及びて、如何で心躍らざらん、札幌は北海道の東京でありながら、満目の光景は殆ど余を魔し去つたのである。札幌を出発

2020/04/17

19双之川喜41さんの感想

 川沿いの 一区 一万五千坪を 買うべく 出向いたのではあるけど とてつもない 大自然の 驚異に 尻尾を巻き 買わずに 戻ってきたようである。 武蔵野くらいの 広さが 手頃だったのかなと思った。

2019/12/10

ce72b9d7c7caさんの感想

文豪独歩の正に独歩たる、面目躍如の傑作にして紀行文学の金字塔。殊に最終盤の、荒涼寂漠にして深閑たる、未開の空知の荒ぶる大自然、その息をもつかせぬ迫真の描写は、人跡未踏の自然の中にこそ魂の安寧と調和を見出だした独歩文学の真骨頂と言える。 ジャック・ロンドンの「荒野の呼び声」に匹敵し、ソローの「森の生活」をも凌駕する、明治期日本文学の海外にも通用する大傑作である。

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