青空文庫

「夜明け前」の感想

夜明け前

よあけまえ

03 第二部上

03 だいにぶじょう

島崎藤村517
文明開化歴史的人物の描写歴史的背景虚構と真実分析的厳粛懐古

書き出し

第一章一円山応挙が長崎の港を描いたころの南蛮船、もしくはオランダ船なるものは、風の力によって遠洋を渡って来る三本マストの帆船であったらしい。それは港の出入りに曳き船を使うような旧式な貿易船であった。それでも一度それらの南蛮船が長崎の沖合いに姿を現わした場合には、急を報ずる合図の烽火が岬の空に立ち登り、海岸にある番所番所はにわかにどよめき立ち、あるいは奉行所へ、あるいは代官所へと、各方面に向かう急使

2018/06/13

b9ef941530ccさんの感想

島崎藤村の『夜明け前』第二部上は、ペリー来航の顛末から、大政奉還、維新政治と変わり行く日本を克明に描いてる。特に妻籠宿を舞台に江戸時代のしきたりが文明開化と共に変わって行く過程での戸惑い等、社会が大きく変わって行くことに、古代の復活を夢見る、武家社会に代わる天皇政治を求める平田篤胤門人たちの弟子に当たる半蔵とその妻や家族、妻籠宿の人々の思いや戸惑い等も描かれる。新しい時代を迎える当時の妻籠宿の人々の生活の変化を描いた作品。

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