青空文庫

「俊寛」の感想

俊寛

しゅんかん

菊池48
下層階級の描写孤絶歴史的人物の描写死の受容回顧的憂鬱静謐

書き出し

一治承二年九月二十三日のことである。もし、それが都であったならば、秋が更けて、変りやすい晩秋の空に、北山時雨が、折々襲ってくる時であるが、薩摩潟の沖遥かな鬼界ヶ島では、まだ秋の初めででもあるように暖かだった。三人の流人たちは、海を見下ろす砂丘の上で、日向ぼっこをしていた。ぽかぽかとした太陽の光に浴していると、ところどころ破れほころびている袷を着ていても、少しも寒くはなかった。四、五日吹き続いた風の

2022/04/06

阿波のケンさんさんの感想

俊寛は鹿ヶ谷の平家討伐の陰謀が密告で露見、鹿児島のはるか沖合の島に3人で流された。そのうち2人は赦免され俊寛1人が取り残されることになる。本誌では島の女と結婚し留まるが史実では自殺したということだ。

2021/12/05

いちにいさんの感想

良い話だ。

2021/02/17

b53e79cfe52cさんの感想

心が清々しくなる。妻や子供が有ってこそ生き甲斐を感じれるのでしょうか?

2020/06/29

2c4f69358a48さんの感想

土着は人間の自然な生命力を喚起させてくれる。俊寛は都への執着を捨てたことで蘇ることができた。

2016/09/20

Lee さんの感想

何が人の幸せか、考えさせる作品。芥川の俊寛と併せて読んでも面白い。

2015/07/05

80a6b5c171cbさんの感想

面白い。この「俊寛」はほとんど50年前に読んでいたが、どんな話だったかは忘れていた。たしか、筒井康隆も「俊寛」を書いていて、そちらの俊寛の鬼畜ぶりがあまりにも印象的だったせいか、と思う。 「ロビンソン.クルーソー」のようになってしまうんだ。筒井俊寛が頭に残っているから、意外だった。すごく、たくましくて、強くて、いさぎよくて、しかも生活力があり、望郷の念もなくなっている。ひどい渇きと餓えが癒された時に、それはもうコロリと人格が変わる。いきなり鬼界ヶ島に適応してしまう。嫁にも子どもにも恵まれる。本家「ロビンソン.クルーソー」がそうだったように、たいへんご都合主義。そして、それが良い。カタルシスは文学的ではないという風潮があった時代の異端だろうが、菊池は、まず読者に喜んでもらいたい人だったんだと思う。 その見本のような作品。

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