ながさきしょうひん
初出:「サンデー毎日」1922(大正11)年6月
書き出し
薄暗き硝子戸棚の中。絵画、陶器、唐皮、更緲、牙彫、鋳金等種々の異国関係史料、処狭きまでに置き並べたるを見る。初夏の午後。遙にちやるめらの音聞ゆ。久しき沈黙の後、司馬江漢筆の蘭人、突然悲しげに歎息す。古伊万里の茶碗に描かれたる甲比丹、(蘭人を顧みつつ)どうしたね?顔の色も大へん悪いやうだが——蘭人、いえ、何でもありませんよ。唯ちつと頭痛がするものですから——甲比丹、今日は妙に蒸暑いからね。唐皮の花の…
金将軍
雁の童子
薔薇
19双之川喜41さんの感想
硝子戸棚の中の 異国資料が 互いに 会話を 交わすと こうなるかもしれないという 童話のようでもあるけど アニメにしたら さらに面白いものに なりそうに 感じた。