青空文庫

「鮨」の感想

すし

初出:「文芸」1939(昭和14)年1月号

下町風土家族不和日常の非日常社会疎外叙情的回顧的静謐

書き出し

東京の下町と山の手の境い目といったような、ひどく坂や崖の多い街がある。表通りの繁華から折れ曲って来たものには、別天地の感じを与える。つまり表通りや新道路の繁華な刺戟に疲れた人々が、時々、刺戟を外ずして気分を転換する為めに紛れ込むようなちょっとした街筋——福ずしの店のあるところは、この町でも一ばん低まったところで、二階建の銅張りの店構えは、三四年前表だけを造作したもので、裏の方は崖に支えられている柱

2023/10/23

8eb05d040692さんの感想

情景の描写がとても美しく、とても読みやすかったです。 男が鮨を食べるのは在りし日の母を思いを寄せてか… ちょっと切ない作品でした。

2023/01/29

924114ee0c26さんの感想

著者の感覚の鋭敏さに驚かされた。岡本かの子の世界への関わり方、情報の感じ取り方、向き合い方には成熟した過敏さのようななものがあるように感じられた。

2022/08/04

a4e01ae59116さんの感想

昔サピでやった文章にこんなところでめぐり会うとは 異物を身体に同化させることの穢れの感覚はよくわかる 彼には穢れを受け続けることこそが生きることなのかもしれない

2021/04/01

46fcf8e7148fさんの感想

湊のお母さんが息子へのお寿司にとても工夫しつつ、父親との諍いがあったりするのが人間模様の一筋縄では行かない所だなと思った。そして不仲を冷めた目で息子に見られるの切ない、、、 若い女性の「恋じゃないかもしれないけど何かちょっと気になる」という感じも良かった。 2021/03/22読了。

2020/11/11

19双之川喜41さんの感想

  浅草海苔と卵しか食べない極端な偏食を 母親は手作りの握り寿司を 巧みな誘導で息子に勧め 偏食を克服する。 その思い出と共に 紳士は店から 姿をけした。 手作りの様子を 「一つの気持ちの痺れた世界」と呼ぶ。

2020/09/14

7646b2bda1d9さんの感想

人間味、そして時代。ある常連客と寿司屋の看板娘との、情緒溢れる語りが非常に美しく、尚且つどこか粋な風に話が纏まっていました。 どこにでも鮨屋はあるんですからね。 どこへ行っても、繋がりはあるんでしょう。そうだといいな。

2020/07/22

D@梟さんの感想

ふらりと立ち寄ってお鮨食べたくなる。そして母親の愛は尊い。

2016/06/30

1dbde5ace62dさんの感想

先生、の思い出話の透明感。少年の体質とそれに清潔に働きかける手段としての寿司。ここの描写がとても好きだ。

2016/01/26

++さんの感想

母親の優しさ溢れてて好きな作品

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