青空文庫

「岩石の間」の感想

岩石の間

がんせきのあいだ

島崎藤村74
下宿生活回想静謐叙情的

書き出し

懐古園の城門に近く、桑畠の石垣の側で、桜井先生は正木大尉に逢った。二人は塾の方で毎朝合せている顔を合せた。大尉は塾の小使に雇ってある男を尋ね顔に、「音はどうしましたろう」「中棚の方でしょうよ」桜井先生が答えた。中棚とはそこから数町ほど離れた谷間で、新たに小さな鉱泉の見つかったところだ。浅間の麓に添うた傾斜の地勢は、あだかも人工で掘割られたように、小諸城址の附近で幾つかの深い谷を成している。谷の一つ

2022/01/22

1a21e505eaf4さんの感想

先生の東京で今度、小諸で先生の塾の教員になった高柳。再会した小諸の地で家庭を持ち、契約期間をすぎて滞在することになるが、そればかりではなかった。小諸なる古城のほとりでの日常が描かれて興味深い。

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