青空文庫

「杯」の感想

さかずき

初出:「中央公論」1910(明治43)年1月

鴎外8
内省少年の日常異国情緒静謐叙情的

書き出し

温泉宿から皷が滝へ登って行く途中に、清冽な泉が湧き出ている。水は井桁の上に凸面をなして、盛り上げたようになって、余ったのは四方へ流れ落ちるのである。青い美しい苔が井桁の外を掩うている。夏の朝である。泉を繞る木々の梢には、今まで立ち籠めていた靄が、まだちぎれちぎれになって残っている。万斛の玉を転ばすような音をさせて流れている谷川に沿うて登る小道を、温泉宿の方から数人の人が登って来るらしい。賑やかに話

2025/08/08

艚埜臚羇1941さんの感想

  宿から 滝に 登って 行く 途中に 清冽な 泉が ある。少女達は 持って 来た 容器を 杯 代わりに 泉の 水で 喉を 潤す。そこに 外人の 少女が 遅れて 登って きて ちいさな 器で 飲もうとしたので 大きめな 器を 差し出すと 私は 私の 杯で 飲むからと ドイツ語で 断られて しまう。原住民の 少女達の 容器は 薄気味悪いと 感じたのかも しれない。

2022/11/28

a51f8fbd8a79さんの感想

寓話として読みました。日本文化と西洋文化の相違、そしてそれに接した日本人の戸惑い。

2016/02/18

3e9c4b240bacさんの感想

森鴎外にしては(?)、叙情的で詩的な雰囲気。 温泉宿にやってきた女の子たちを描写してる。 西洋人の女の子が、りんとして「私は自分の杯を使います」とかドイツ語?で言ったところとか印象的でした。 しかし私は森鴎外にはこーゆー作風求めてないんだよな(・・;)いや、素敵なんですけどね!

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