青空文庫

「最後の一句」の感想

最後の一句

さいごのいっく

初出:「中央公論」1915(大正4)年10月

鴎外24
家族不和歴史的人物の描写死の受容回顧的静謐鬱屈

書き出し

元文三年十一月二十三日の事である。大阪で、船乘業桂屋太郎兵衞と云ふものを、木津川口で三日間曝した上、斬罪に處すると、高札に書いて立てられた。市中到る處太郎兵衞の噂ばかりしてゐる中に、それを最も痛切に感ぜなくてはならぬ太郎兵衞の家族は、南組堀江橋際の家で、もう丸二年程、殆ど全く世間との交通を絶つて暮してゐるのである。この豫期すべき出來事を、桂屋へ知らせに來たのは、程遠からぬ平野町に住んでゐる太郎兵衞

2022/09/15

dd89bffd13f5さんの感想

サクッと読了。不思議な読後感。長女が姉妹姉弟全員の命と引き替えで父親を生かそうとする。その理由の部分がいまいちわからないので、感心や哀れみでなく恐怖を覚える。

2021/12/26

2fc6cca0de39さんの感想

ある判決を下す人は、これで良かったのだろうか、何か間違いは無いだろうか、これが最も良いのだろうか、と考えると言う。この一句は、かの時代の人には胸に突き刺す最後の一句だったと思います。

2021/12/04

d34d4d931260さんの感想

ひとりの人間の命をめぐる強者と弱者の戦いのドラマです。絶大な権力者でさえ畏怖させ動かしてしまう「献身」という行為に秘められた愛と反抗の強さ。少女の背後に潜むモノに突然気づき、総毛立つ佐佐の様子とか、読む度にゾワゾワ来ます。

2016/02/17

3e9c4b240bacさんの感想

不祥事をおこして死刑宣告された父親のために、兄弟四人が助命の嘆願書をもって役所へ直訴しにいく。幼いながらも一生懸命、ひらがなで嘆願書に、「父の命を助けるかわりに兄弟四人を死刑にしてほしい」と記す。 後日役所に呼び出され改めて助命の嘆願をする。そのとき長女のいちの放つ言葉が印象的だった。「お上のことに間違いはございますまいから。」←これ盛大な捨て台詞っていうか反抗的台詞だよね 幼いながらも、当時の日本の役人たちに突き刺さる言葉を慎重に、しかも容赦なく言い放ったいちがほんとにすごい やっぱ女子は、窮地に立ったとき強いそして女児はこどもであってもどこか大人な一面を持ってるわ

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