青空文庫

「源氏物語」の感想

源氏物語

げんじものがたり

12 須磨

12 すま

紫式部68
古典の翻案恋愛観の相対化歴史的人物の描写叙情的回顧的憂鬱

書き出し

人恋ふる涙をわすれ大海へ引かれ行くべき身かと思ひぬ(晶子)当帝の外戚の大臣一派が極端な圧迫をして源氏に不愉快な目を見せることが多くなって行く。つとめて冷静にはしていても、このままで置けば今以上な禍いが起こって来るかもしれぬと源氏は思うようになった。源氏が隠栖の地に擬している須磨という所は、昔は相当に家などもあったが、近ごろはさびれて人口も稀薄になり、漁夫の住んでいる数もわずかであると源氏は聞いてい

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