青空文庫

「ヒロシマの声」の感想

ヒロシマの声

ヒロシマのこえ

民喜2
歴史的背景死の受容社会批評厳粛憂鬱

書き出し

ヒロシマの声ペン・クラブ広島の会にて原民喜ペン・クラブの一行に加わって私はこんど三年振りに広島を訪れた。街は既に五年前の廃墟の姿とは著しく変っていて、見たところ惨劇の跡を直かに生々しく伝えるものは、あまりなかった。かつての凄惨な印象は一応とりかたづけられて、今はひたすら平和都市としての更生の途上にあるもののようだ。ガスタンクに残る光線の跡も、大阪銀行の石に偲ばれる人影も、産業奨励館の残骸も、それら

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