さんじゃくかくしゅうい
(木精)
(もくせい)
書き出し
「あなた、冷えやしませんか。」お柳は暗夜の中に悄然と立つて、池に臨むで、其の肩を並べたのである。工學士は、井桁に組んだ材木の下なる端へ、窮屈に腰を懸けたが、口元に近々と吸つた卷煙草が燃えて、其若々しい横顏と帽子の鍔廣な裏とを照らした。お柳は男の背に手をのせて、弱いものいひながら遠慮氣なく、「あら、しつとりしてるわ、夜露が酷いんだよ。直にそんなものに腰を掛けて、あなた冷いでせう。眞とに養生深…
暁と夕の詩
秋の瞳
在りし日の歌
bc43847ac151さんの感想
お柳の正体が気になる。