青空文庫

「踊る地平線」の感想

踊る地平線

おどるちへいせん

12 海のモザイク

12 うみのモザイク

譲次69
帰国願望旅の情景異国情緒叙情的懐古静謐

書き出し

1踊る水平線へ——!がたん!——という一つの運命的な衝動を私達の神経へ伝えて、私たちの乗り込んだNYK・SS・H丸は倫敦・横浜間の定期船だけに、ちょいと気取った威厳と荘重のうちにその推進機の廻転を開始した。倫敦テムズ河上、ロウヤル・アルバアト波止場でである。ここで多くの出帆がそうであるように、一つの劇的な感傷が私たちの心もちに落ちるんだが、それより、まず、どうして私たちがこの特定のSS・H丸に乗船

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