青空文庫

「旅日記から」の感想

旅日記から

たびにっきから

初出:「渋柿」1920(大正9)年6月~1921(大正10)年4月

寺田寅彦64
季節の移ろい旅の情景異国情緒叙情的懐古静謐

書き出し

一シャンハイ四月一日朝のうちには緑色をしていた海がだんだんに黄みを帯びて来ておしまいにはまっ黄色くなってしまった。船の歩みはのろくなった。艫のほうでは引っ切りなしに測深機を投げて船あしをさぐっている。とうとう船が止まった。推進機でかきまぜた泥水が恐ろしく大きな渦を作って潮に流されて行く。右舷に遠くねずみ色に低い陸地が見える。日本から根気よく船について来た鴎の数がだんだんに減ってけさはわずかに二三羽

2019/11/03

19双之川喜41さんの感想

 ほぼ 船旅の 日記である。 運河を 通過して 欧州に渡る。 ローマの 浴場の 脱衣場が 日本のそれに 良く似ているなど 語学に 堪能の 寺田の 本領が 発揮される。 船旅愛好家の  必読の書かもしれないと感じた。

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