青空文庫

「小説作法十則」の感想

小説作法十則

しょうせつさほうじっそく

初出:「新潮 第二四年第九号」1927(昭和2)年9月1日

作家の日常文学批評自己認識芸術論分析的厳粛学術的

書き出し

一小説はあらゆる文芸中、最も非芸術的なるものと心得べし。文芸中の文芸は詩あるのみ。即ち小説は小説中の詩により、文芸の中に列するに過ぎず。従つて歴史乃至伝記と実は少しも異る所なし。二小説家は詩人たる以外に歴史家乃至伝記作者なり。従つて人生(一時代に於ける一国の)と相亘らざるべからず。紫式部より井原西鶴に至る日本の小説家の作品はこの事実を証明すべし。三詩人は常に自己の衷心を何人かに向つて訴ふるものなり

1 / 0