青空文庫

「冬の蠅」の感想

冬の蠅

ふゆのはえ

初出:「創作月刊」1928(昭和3)年5月号

死の受容病中苦悩静謐叙情的

書き出し

冬の蠅とは何か?よぼよぼと歩いている蠅。指を近づけても逃げない蠅。そして飛べないのかと思っているとやはり飛ぶ蠅。彼らはいったいどこで夏頃の不逞さや憎々しいほどのすばしこさを失って来るのだろう。色は不鮮明に黝んで、翅体は萎縮している。汚い臓物で張り切っていた腹は紙撚のように痩せ細っている。そんな彼らがわれわれの気もつかないような夜具の上などを、いじけ衰えた姿で匍っているのである。冬から早春にかけて、

2025/04/13

猫のにゃんたろうさんの感想

凍った闇の中での病魔に襲われた人間の描写がすごい。冬の蝿の出だしと終わり方も切ない。

2024/04/23

19双之川喜41さんの感想

 そこは 谷が 両側に 迫っているので 日照時間が 極端に短い。 療養に来た 旅館の一室にも 季節はずれの 蝿はやってくる。牛乳瓶に嵌まった 蝿は 男が 「もう落ちる時分だ」と思う頃 蝿も「ああ、もう落ちそうだ」と動かなくなる。なんとも ユーモアのある 表現だけに はかばかしい 回復を 見せない 病状に対する 苛立ちが 余計 胸に迫ると 感じた。

2022/04/25

びたちょこさんの感想

この方の風景描写は、感情をひどく揺さぶられます。 鬱々としながらも、わずかな生きる希望や意味を見出したいともがく深層心理は、今の人々にも共通する、永遠の憂鬱なのかもしれません

2019/11/23

いちにいさんの感想

生きているのは、「気まぐれな条件」に左右されているだけかも知れない。

2019/07/31

de95e8002691さんの感想

不健康への回復を目指す名著

1 / 0