にせさつじけん
初出:「少年倶楽部」1930(昭和5)年8月
書き出し
一稀に田舎に来ると実に好いなあと思う。東京なんかに住まないで、こう云う田舎に住んで見たいなあと思う。空気が澄んでいるから空の色が綺麗で、林があって、野原があって、牧場があって、静かでのんびりしていて本当に好い。東京からそう遠くない所にこんな好い所があるんだもの、日曜には活動なんか見に行かないで、空気の好い広々とした田舎へ来る方が、どんなに気持が好いか知れやしない。中学にはいって始めての学期試験が間…
蝙蝠
たけくらべ
さいかち淵