青空文庫

「二人の弟たちへのたより」の感想

二人の弟たちへのたより

ふたりのおとうとたちへのたより

初出:「輝ク部隊」第一輯、1940(昭和15)年1月1日発行

下町風土回顧的家族不和戦争描写叙情的懐古静謐

書き出し

火野葦平さんが先頃帰還されて、帰還兵の感想という文章を新聞にかいていました。そのなかで、最も私の心をうったことは、戦線にいる兵隊さんたちは、だれでもみんな故郷からのたよりを待っている。何でもない毎日のことを書いた、その何でもない手紙というものこそ待っているのだ、ということでした。これは全くそうだろうと思います。丁度その文章をよんだとき、従弟の一人でもう二年以上内蒙に出動しているのから手紙が来て、そ

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