青空文庫

「和解」の感想

和解

わかい

初出:「新潮」1933(昭和8)年6月

徳田秋声33
作家の日常芸術家描写都市の異化金銭と人間関係回顧的孤絶憂鬱

書き出し

一奥の六畳に、私はM—子と火鉢の間に対坐してゐた。晩飯には少し間があるが、晩飯を済したのでは、夜の部の映画を見るのに時間が遅すぎる——ちやうどさう云つた時刻であつた。陽気が春めいて来てから、私は何となく出癖がついてゐた。日に一度くらゐ洋服を著て靴をはいて街へ出てみないと、何か憂鬱であつた。街へ出て見ても別に変つたことはなかつた。どこの町も人と円タクとネオンサインと、それから食糧品、雑貨、出版物、低

2022/04/26

19双之川喜41さんの感想

 Kは 鏡花のことかな。 延々と 病状が、描写されているので うんざりするようなことはある。 案外 よりを戻すときは こんなものかもしれないと感じた。

2017/05/26

3a3dec25b7cdさんの感想

師であったO先生(尾崎紅葉先生)への立場の違いや、芸術への考え方の違いから仲違いしていた私とK(泉鏡花先生)がKの弟の死によって和解する話。 飾り気の無いシンプルな文章がよりKの弟であるTの病と死へと向かう姿を明瞭に描き出している。 また、文章の多くがKに対することやKとの会話などを含んでいるので、この二人の関係が気になるのであれば読むべき作品であると言えるだろう。 最後に、わざわざKから言われたことを書くところに調和的なまとめでは終わらせない彼らしさが伺い知れる。

2016/12/16

7fda970889a2さんの感想

同門の泉鏡花との和解。 切々と事実を連ねてあるので分かりやすいけど情緒に欠ける。でもそこがいい。

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