しっぽうのはしら
初出:「人間」1917(大正6)年3月
書き出し
山吹つつじが盛だのに、その日の寒さは、俥の上で幾度も外套の袖をひしひしと引合せた。夏草やつわものどもが、という芭蕉の碑が古塚の上に立って、そのうしろに藤原氏三代栄華の時、竜頭の船を泛べ、管絃の袖を飜し、みめよき女たちが紅の袴で渡った、朱欄干、瑪瑙の橋のなごりだと言う、蒼々と淀んだ水の中に、馬の首ばかり浮いたような、青黒く朽古びた杭が唯一つ、太く頭を出して、そのまわりに何の魚の影もなしに、幽な波が寂…
大菩薩峠
天竜川
鎌倉一見の記
阿波のケンさん36さんの感想
毛越寺と中尊寺の見物記である。作者特有の講談調でチト大袈裟な表現が心に障る。