青空文庫

「人造人間エフ氏」の感想

人造人間エフ氏

じんぞうにんげんエフし

初出:「ラヂオ子供のテキスト」日本放送協会出版、1939(昭和14)年1月~12月

海野十三139
SF的想像力少年の日常異国情緒期待軽妙

書き出し

人造人間の家このものがたりは、ソ連の有名な港町ウラジオ市にはじまる。そのウラジオの街を、山の方にのぼってゆくと、誰でもすぐ目につくだろうが、白い大きな壁と、そのうえに青くさびた丸い屋根をいただき、尖った塔が灰色の空をつきさすように聳えているりっぱな建物がある。「ああ、じつにりっぱなお寺だなあ」知らない人は、きっとそういうであろう。ところが、この建物は、昔はお寺であったにちがいないが、今はそうではな

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