青空文庫

「人造人間戦車の機密」の感想

人造人間戦車の機密

じんぞうにんげんせんしゃのきみつ

――金博士シリーズ・2――

――きんはかせシリーズ・に――

初出:「新青年」1941(昭和16)年6月

海野十三27
SF的想像力異国情緒科学的手法緊迫軽妙

書き出し

1魔都上海に、夏が来た。だが、金博士は、汗もかかないで、しきりに大きな手押式の起電機を廻している。室内の寒暖計は、今ちょうど十三度を指している。ばかに涼しい室である。それも道理、金博士のこの実験室は、上海の地下二百メートルのところにあり、あの小うるさい宇宙線も、完全に遮断されてあるのであった。天井裏のブザーが、奇声をたてて鳴った。「ほい、また来客か。こう邪魔をされては、研究も何も出来やせん」博士は

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