青空文庫

「恋を恋する人」の感想

恋を恋する人

こいをこいするひと

初出:「中央公論」1907(明治40)年1月

内省文壇交友静謐叙情的

書き出し

一秋の初の空は一片の雲もなく晴て、佳い景色である。青年二人は日光の直射を松の大木の蔭によけて、山芝の上に寝転んで、一人は遠く相模灘を眺め、一人は読書している。場所は伊豆と相模の国境にある某温泉である。渓流の音が遠く聞ゆるけれど、二人の耳には入らない。甲の心は書中に奪われ、乙は何事か深く思考に沈んでいる。暫時すると、甲は書籍を草の上に投げ出して、伸をして、大欠をして、「最早宿へ帰ろうか。」「うん」と

2018/10/08

いちにいさんの感想

国木田独歩の文章は兎に角名文だ! 読みやすさがそれを証明する。 他の作家の文章に比べ読むスピードが増す。 運命論者である独歩ならではの「縁」がテーマ。 神崎と朝田が大友に出会すのも縁 大友がお正に出会すのも縁? 大友は妻ある身だが破綻している、その時、お正を口説いていれば……否、口説かなかったことが、運命(縁)である。一方、お正も結婚生活は破綻。実家の宿屋に戻ると、大友がいたのが縁。 されど、大友は………しなかったのも運命。恋を恋するとは言い訳だ! 大友の結婚、お正の結婚がそれぞれ運命(縁で結ばれた)なのだ! 決して、W不倫となる大友とお正の恋が縁であるはずがないのだ。

2015/10/30

a5ac6a3c331fさんの感想

登場人物の Oさんは、この先あまり 素敵な恋はできないのではと想像します。 宿題をだされたような 中途半端な気もします。 太宰治の『チャンス』では、恋愛は 意志によるものと述べておられるのを 思い出しました。

2015/05/13

ecbbc0397d6dさんの感想

縁という言葉は、ただ簡単なひとつの漢字ではなく、一生をかけて追い探し続け、見つからずに墓に入る人も、少なくないでございます。

2015/05/12

めいこさんの感想

恋に恋する、の意味は何となく分かるが、具体的なエピソードを出して当人達を見ると存外悲哀に満ちたものだった。 冒頭の甲乙の会話とその描写が何とも洒落ていて、この二人が主役の物語を読んでみたくなった。

2015/05/12

7447db85579aさんの感想

縁とは何かを問うている物である 情景は鮮明に浮かぶが、 話の内容が正直私には 情報が少なすぎて 読み解けなかった もっと想像力豊かな方が 読めば面白いのかもしれない

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