青空文庫

「御萩と七種粥」の感想

御萩と七種粥

おはぎとななくさがゆ

河上31
回顧的家族不和貧困郷愁叙情的懐古

書き出し

私の父方の祖父才一郎が嘉永五年七月一日、僅か六畳一間の栗林家の門部屋で病死した時——栗林家の次男坊に生れた才一郎は、この時すでに河上家の養子となっていたが、養家の瀬兵衛夫婦がまだ生きていた為めに、ずっと栗林家の門部屋で生活していたのである、——彼の残した遺族は三人、うち長男の源介(即ち私の父)は五歳、長女アサ(即ち私の叔母)は三歳、妻イハ(即ち私の祖母)は二十五歳であった。これより十数年にわたり、

2024/10/21

30d4bdc04c70さんの感想

経済の話ではなく、河上氏の親戚や友人との交遊を記したもの。人はただ食事の物だけを食べておいしいと思うのでなく、そこにまつわる情も感じておいしいと思うんだよ、というのは共感します。叔母への親しい気持ちと、せっかく親友と思っていた日本画家へのやや辛辣な感情の対比がおもしろい。自分の家柄をさりげなく自慢している部分もあって、人間味がでている気がします。

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