青空文庫

「ウィリアム・ウィルスン」の感想

ウィリアム・ウィルスン

ウィリアム・ウィルスン

内省怪奇自己認識回顧的幽玄憂鬱

書き出し

それをなんと言うのだ?わが道に立つかの妖怪、恐ろしき良心とは?チェインバリン(1)「ファロニダ」さしあたり、私は自分をウィリアム・ウィルスンという名にしておくことにしよう。わざわざ本名をしるして、いま自分の前にあるきれいなページをよごすほどのことはない。その私の名前は、すでにあまりにわが家門の侮蔑の——恐怖の——嫌悪の対象でありすぎている。怒った風は、その類いなき汚名を、地球のはてまでも吹き伝えて

2022/04/02

19双之川喜41さんの感想

 自分自身の中の 克服すべき面と 葛藤しつつ 自己形成に励む というのが 多くの人の あり方だろうと 思われる。ところが そのしょうもない自分の 欠点を 殊更に強調したような 他者が現れたとしたら どうなるのだろうか。近親憎悪というわけでは ないけど 自らの屈折した思いに 手を焼いてしまうだろう。寄宿舎生活の 重厚な描写は ハリポタの 学園模様の 画き方を 思い出させ 重厚な 筆致と感じた。ボーから 肩透かしされたようにも 想ったのである。

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