青空文庫

「小熊秀雄全集-09」の感想

小熊秀雄全集-09

おぐまひでおぜんしゅう-09

詩集(8)流民詩集1

ししゅう(8)りゅうみんししゅう1

小熊秀雄21
下宿生活内省文壇交友自己認識回顧的孤絶憂鬱

書き出し

----------哀憐詩集黒い洋傘争ひもなく一日はすぎた夜は雨の中を黒いこうもり傘をさして街に出た路の上の水の上を瞬き走る街の光りもなまめかしく足元の流れの中にちらちらする、目標もなくただ熱心に雨の街をさまよふ哀れな自分を黒い洋傘の中にみつけたしつかりと雨にぬれまいとして肩をすぼめとほくに強い視線をはなしながら暗黒から幸福を探らうとしたとき瞬間の雨の音のなんといふ激しさ、心の船はまだ沈まないのか

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