青空文庫

「彼」の感想

かれ

初出:「女性」1927(昭和2)年1月

下宿生活家族不和文壇交友社会疎外回顧的孤絶憂鬱

書き出し

一僕はふと旧友だった彼のことを思い出した。彼の名前などは言わずとも好い。彼は叔父さんの家を出てから、本郷のある印刷屋の二階の六畳に間借りをしていた。階下の輪転機のまわり出す度にちょうど小蒸汽の船室のようにがたがた身震いをする二階である。まだ一高の生徒だった僕は寄宿舎の晩飯をすませた後、度たびこの二階へ遊びに行った。すると彼は硝子窓の下に人一倍細い頸を曲げながら、いつもトランプの運だめしをしていた。

2020/08/02

19双之川喜41さんの感想

 他人の 死は 優越感じみた感情が 沸き起こるのを 抑え切ることができない ことがある。我ながら 浅ましいと 想っても そうなる。芥川は 洞察力が 深いと感じた。

2020/04/02

8ca17a493fb8さんの感想

恋愛を経験せずに夭折するということは幸福なのだろうか?純な心のままにいることは幸福に見えるが、本人はどう感じていたのか?そして若くして死ぬ人々に感じる妙な心地よさは何なのだろう?エゴイズムか、 否…

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