青空文庫

「映画雑感(Ⅲ)」の感想

映画雑感(Ⅲ)

えいがざっかん(さん)

初出:「キネマ旬報」1934(昭和9)年6月、「映画評論」1934(昭和9)年10月

寺田寅彦38
文学批評異国情緒芸術論分析的軽妙

書き出し

一にんじん「にんじん」は忙しい時にちょっと一ぺん見ただけで印象の記憶も散漫であるが、とにかく近ごろ見たうちではやはり相当おもしろい映画の一つであると思われた。登場人物の中でいちばんじょうずな役者は主人公のにんじんである。少しも芝居くさいところがなくて実に自然に見える。幼い女の子も同様である。もっともこれは何もこの映画に限ったことではない。昔のジャッキー・クーガン以来小さい子供はみんなたいてい映画俳

2026/02/21

艚埜臚羇1941さんの感想

  昭和の 初期の 映画を メッタ斬りに していくので 同じ 土俵で 感想を 戦わせる わけには いかない。(にんじん)は 読んだ ことがあるので 著者の ぬかりない 映画愛が 伝わってくるのを 実感した。終りの 方の 場面で 主人公が 苛立つのを 描写している くだりでは 著者の 深い 鑑賞眼が しみじみ 伝わってきた。

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