わたしのしょさい
書き出し
私の書斎土田杏村標題だけは書いたが、さて何を書いて見ようといふ案もない。ただ自分も一介の読書生として、終日この書斎の中に籠居してゐるとでも書けばよいのであらうか。私の書斎、先づ大いさを言へば、四畳半、六畳、十畳の三室から出来てゐる私の家——といつても野の中の極めて小さいものだが、その全面積の約半ばが私の書斎だといふ訳である。本来この家を建てる時に私は京都の郊外もうんと離れたところに、他から読書執筆…
藤の実
蠅
荒野の呼び声