ぜんぞうをおもう
書き出し
——はっきり言ってごらん。ごまかさずに言ってごらん。冗談も、にやにや笑いも、止し給え。嘘でないものを、一度でいいから、言ってごらん。——君の言うとおりにすると、私は、もういちど牢屋へ、はいって来なければならない。もういちど入水をやり直さなければならない。もういちど狂人にならなければならない。君は、その時になっても、逃げないか。私は、嘘ばかりついている。けれども、一度だって君を欺いたことが無い。私の…
東京小品
女生徒
仮装人物
鍋焼きうどんさんの感想
自己嫌悪、自暴自棄、自虐志向の塊。兎に角、ネガティブ。そんな太宰だが、贋農婦と薔薇の一件で、自分が思い違いをしている可能性を見出して気分が和む。思いもしないところから助け舟が出てくるものである。