青空文庫

「仮装人物」の感想

仮装人物

かそうじんぶつ

徳田秋声535
作家の日常恋愛観の相対化自己認識虚構と真実内省的叙情的回顧的

書き出し

一庸三はその後、ふとしたことから踊り場なぞへ入ることになって、クリスマスの仮装舞踏会へも幾度か出たが、ある時のダンス・パアティの幹事から否応なしにサンタクロオスの仮面を被せられて当惑しながら、煙草を吸おうとして面から顎を少し出して、ふとマッチを摺ると、その火が髯の綿毛に移って、めらめらと燃えあがったことがあった。その時も彼は、これからここに敲き出そうとする、心の皺のなかの埃塗れの甘い夢や苦い汁の古

2023/07/16

阿波のケンさんさんの感想

著者の女関係を著したものだがその中心が葉子と呼ばれる女性。今でいう肉食女子であり会う男性をその美貌で次々と虜にしてしまう。そんな葉子に翻弄される著者。これが創作ならよくあるストーリーだが実話である。本名山田順子といい世を騒がせた人物。昭和初期と思われる風俗にも惹かれる。

2017/01/11

7fda970889a2さんの感想

作家自身の経験を下敷きにした私小説かな? 実に生々しく泥臭くそれがすごく良かった。人の日記を覗き見るような背徳感が少しある。

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