青空文庫

「氷河鼠の毛皮」の感想

氷河鼠の毛皮

ひょうがねずみのけがわ

初出:「岩手毎日新聞」1923(大正12)年4月15日

宮沢賢治17
季節の移ろい旅の情景童話的ファンタジー叙情的静謐

書き出し

このおはなしは、ずゐぶん北の方の寒いところからきれぎれに風に吹きとばされて来たのです。氷がひとでや海月やさまざまのお菓子の形をしてゐる位寒い北の方から飛ばされてやつて来たのです。十二月の二十六日の夜八時ベーリング行の列車に乗つてイーハトヴを発つた人たちが、どんな眼にあつたかきつとどなたも知りたいでせう。これはそのおはなしです。×ぜんたい十二月の二十六日はイーハトヴはひどい吹雪でした。町の空や通りは

1 / 0