青空文庫

「忠義」の感想

忠義

ちゅうぎ

初出:「黒潮」1917(大正6)年3月

武士の倫理社会疎外障害と生孤絶鬱屈

書き出し

一前島林右衛門板倉修理は、病後の疲労が稍恢復すると同時に、はげしい神経衰弱に襲われた。——肩がはる。頭痛がする。日頃好んでする書見にさえ、身がはいらない。廊下を通る人の足音とか、家中の者の話声とかが聞えただけで、すぐ注意が擾されてしまう。それがだんだん嵩じて来ると、今度は極些細な刺戟からも、絶えず神経を虐まれるような姿になった。第一、莨盆の蒔絵などが、黒地に金の唐草を這わせていると、その細い蔓や葉

2022/02/22

19双之川喜41さんの感想

 深刻な精神障害を持つ 主君に  手を焼き  家老格は 逃げ出してしまった。次の家老は  城主から 主君を城内に 立ち入らせないように 固く申し 渡された。 しかし 禁を破り 主君を 参内させてしまい ついに 殺傷沙汰を起こすに至る。 芥川は  心を病んだ 主君の  精神状態の 描写に 並々ならぬ 冴えを見せると感じた。

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