はものかわ
初出:「ホトトギス」1914(大正3)年1月
書き出し
一郵便配達が巡査のやうな靴音をさして入つて来た。「福島磯……といふ人が居ますか。」彼は焦々した調子でかう言つて、束になつた葉書や手紙の中から、赤い印紙を二枚貼つた封の厚いのを取り出した。道頓堀の夜景は丁どこれから、といふ時刻で、筋向うの芝居は幕間になつたらしく、讃岐屋の店は一時に立て込んで、二階からの通し物や、芝居の本家や前茶屋からの出前で、銀場も板場もテンテコ舞をする程であつた。「福島磯……此処…
猫町
麻雀殺人事件
彼は昔の彼ならず
19双之川喜41さんの感想
東京に家出した 養子である夫から 借金の申し込みと 鱧の皮を送れと言う 手紙が 来てしまったので 妻は 好物の 鱧を 用意したりする。 鰻屋の 調理場の 殺気立った 賑わいの 描写はすごいと感じた。