青空文庫

「白妖」の感想

白妖

はくよう

初出:「新青年」博文館、1936(昭和11)年8月号

大阪圭吉36
怪奇死の受容都市の異化緊張

書き出し

一むし暑い闇夜のことだった。一台の幌型自動車が、熱海から山伝いに箱根へ向けて、十国峠へ登る複雑な登山道を疾走り続けていた。S字型のジッグザッグ道路で、鋸の歯のような猛烈なスイッチバックの中を襞※のように派出する真黒な山の支脈に沿って、右に左に、谷を渡り山肌を切り開いて慌しく馳け続ける。全くそれは慌しかった。自動車それ自身は決してハイ・スピードではないのだが、なんしろ大腸の解剖図みたいな山道だ。向う

2022/04/05

19双之川喜41さんの感想

 昭和初期の  出来たばかりの熱海の 有料道路で起きた ひき逃げ事件が 発端となって話は進んで行く。 当たり前のことながら 昭和レトロの雰囲気に満ちており  謎解きの仕掛けも 何重にも めぐらしてあるので  相当注意深く読んでも  ネタバレに たどり着かない人の方が多いかもしれないと思った。

2015/12/10

ca4b4bc0a1c8さんの感想

分かりやすい秘密ではあるけど雰囲気が良い。大月弁護士のシリーズや青山喬介のシリーズは面白い。

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